2019年度公立高校入試研究⑤×英語×文法で矛盾しているかどうかだ 042-866-5588 〒252-0236 神奈川県相模原市中央区富士見5-1-18ルヴォワール富士見1F 営業時間:13:00~22:00 定休日:水・日
英語 問3 適語選択問題 抜粋
教育委員会のみなさんはほんとにイヤぁ~~なとこをつついてきます。
(ウ)
生徒心理としては1は選びたくないんです。何も変化させず、原形のまま使うことに我慢できません。何らかの変化を加えたくなる。
自然と2,3,4に目がいく。
「わかったよ先生!”by”がてがかりでしょう!」
「ほう、それで?」
「byは『受け身』で使うことが多いから3だね。楽勝!」
「ふーん、じゃあこの文の主語は?」
「え?『彼は』でしょう?」
「そうだよね、じゃあ述語は?」
「受け身だから『読まれた』?」
「そうだね、じゃあ『彼は→読まれた』になるけどいいの?」
「・・・」
主語→述語の関係を全く無視したとらえ方だ。英語(外国語)が苦手な子どもは、とりわけ、どの言語にもある【主語→述語の関係】を意識せずに勉強していることが多い。上の子みたいな解き方をしちゃう。
“by”は確かに受け身で使うことが多いが、それは最初に考えることじゃない。まず考えるべきは【主語→述語の関係】だ。「彼は→読まれた」はだれが読んでも変。高校に入ると主語を”S”、述語を”V”として意識づけするんだけど、中学英語においてもこのSVを振る感覚がほしい。
「じゃあ、4だ!」
「現在完了形だね。どうしてそう思う?」
「え?『10歳のときに読んだことがある』って表現できるじゃん!」
確かに「10歳の時に~読んだことがある」は日本語的にはいい感じだ。しかし【現在完了】を意味しか理解していない場合、この問いはできない。
「【現在完了】ってさ、なんで【現在】ってつくのかな?」
「え?そんなの現在のことだからじゃないの?」
「そうだね。じゃあおかしいじゃないか。きみは『10歳のとき』って言ったぞ?」
「あ‥‥過去?」
「そう、この文はwasがあるから過去の文で決定だ。『過去』の文に『現在』完了は矛盾しているだろう?」
「はい…」
「現在完了はあくまで現在のことを言っているんだね」
日本語の意味ではつじつまが合っているように見える文も、文法では矛盾してるということ。入試では意味よりも文法を重視していることがわかりますね。
最近学校の英語教育が、「話す」ことに重点を置くことに切り替わりつつあります。そこに文法をしっかり勉強することはあまり意味がないと主張するひともいれば、いや、文法はしっかりやろうと主張する人もいます。どの意見が正しいのかは時間が解決するのですが、神奈川県の現行の入試においては【文法重視】の勉強をする必要があるように思います。
「じゃあ、2ですか?”he”が主語だから三人称単数形の”s”?」
「heが三人称単数なのは合ってるけど、”s”がつくのは現在のときだけだよ」
「え…じゃあ答えは…」
「そう、もうひとつしかない」
「答えは、ない???」
「おい」
答えは、1。かといってこれは原形”read(リード)”ではなく、過去形の”read(レッド)”。readの原形と過去形で見た目が変わらないという性質を利用した問題でした。readを「待て待て、こいつは過去形もあり得るよな」と冷静に立ち止まれる力。選べたらカッコイイですね~。
ここまで見てきた2,3,4が違う理由を10秒以内に導き出すのが入試です。
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